バイオファン(耕水機)

バイオファンの特性と機能

力で水を引き上げる流体力学の盲点を衝き、水底の水を水面に導く流体理論を構築して
大水量が広範囲に広がる循環流を、桁違いの省エネで起こせるようにした
バイオファン【耕水機】

(1)故障の無いシンプル構造で駆動部は小型モータ1台のみ

徹底した技術の引き算で、技術の無駄を省いて、維持管理に手聞がかからないようにしたシンプル構造である。

(2)取付け簡単、水面上で組立てて、ただ水に浮かべるだけ

土木工事や大電力設備など、費用のかかる作業は一切不要である。水面で組立てるように設計してあるので、誰にでもどとにでも浮かべることができる。

(3)2年に一度だけのメンテナンスで維持管理費の大幅軽減

駆動部は、 24時間の連続運転で、 2年保証の長寿命設計である。メンテナンスは、重さが 12Kgの駆動部を交換するだけで、特殊な技術は要求されない。

(4)3本の水掻き羽根を低速で回すだけの無振動無騒音方式

水面に広げて浮かべた羽根を、毎分数回、水に無駄なエネルギーを加えないように回して、多量の水を耕す方式で、水の浄化に限らず、水生生物の生息環境も水辺環境も優しく護り、自然と融合して静かに回り続ける流体機械である。

(5)桁違いの省エネで水底の水を水面に誘導する湧昇流方式

耕す水量(湧昇流量)算出公式 参照 】

水底の水を力で引上げる、力任せの流体力学の理論によるものではない。水面に広がる流れを起こして、多量の底水を水面に誘導する新理論に基づくものである。ソーラー・風力・ミニエンジンなど、わずかな設備で、大湧昇流を引き起こすことのできる、前代未聞の流体機繊である。

《耕水量(湧昇流量)》

  • ・25W型(20ワット蛍光灯3本分の消費電力)920[m³/時]
  • ・60W型(40ワット蛍光灯3本分の消費電力)2,200[m³/時]
  • ・90W型(40ワット蛍光灯5本分の消費電力)3,400[m³/時]
  • ・400W型(小型クーラー1台分の消費電力)17,000[m³/時]

《400W型バイオファン》

バイオファンは、大型になるほど優れた機能を発揮するようになる。 400W型は未開発の機種であるが、水質保全対策が行き詰まりの状態にある、池・ダム湖・湖沼・入り海を活かすには必要不可欠なものである。
過疎地対策・地域興し国興し対策・食料(蛋白源)問題・省エネ対策・地球環境保全対策にかかわる、世界初の大型バイオファン、この未来技術の開発に燃えて、国を動かすほどの人物、共同開発者を希求している。

◎400W型バイオファンの仕様

  • ・水面上での組立て方式
  • ・駆動電源:ソーラ一方式
  • ・半径:約6m 高さ:約3m(水面下1.3m)

(6)水面に広がり水底を流れて遠方から集束する循環流方式

流れが及ぶ範囲の解析 参照 】

水底から上昇して広大な水面に広がる旋回流は、水面下を流れて、上昇流の起点に集束する流れを誘発する。この循環流の広がりは、水面に広げて浮かべる水掻き羽根の長さによるので、バイオファンには無限の可能性が備わっているといえる。

《バイオファンの流れが及ぶ面積》

  • ・25W型 7,000[m²]
  • ・60W型 25,000[m²]
  • ・90W型 53,000[m²]
  • ・400W型 600,000[m²]

(7)ヘドロへの酸素供給を可能にした世界無二の循環流方式

境界層の拡散促進作用の解析 参照 】

底泥に接触している水は、底泥に酸素を奪われて無酸素状態になっていて、底泥は、無酸素水の薄い層で覆われているのが一般である。そのため、水底の水のDOをいくら高めても、底泥に酸素は供給されない。底泥に酸素を供給するには、この無酸素水の層をどかして、酸素を合んだ水と入れ替えてやる必要がある。
バイオファンは、この入れ替を、水底に形成した境界層のローテーション効果で、連続的に行なっている。したがって、常時、底泥には酸素が供給されていることになるが、これは、従来の浄水技術には見られない、バイオファン特有の優れた特長である。

(8)水温や塩分による密度差の解消条件を満たす循環流方式

水中に形成される流管の形状 参照 】

温度成層解消条件 参照 】

底泥に酸素を供給するには、水底に層流を起こして、境界層を作る必要がある。
8月の中旬から、翌年の2月の中旬の期間は水面から熱が外気へ発散する時期なので、水深に関係なく、広大な水底に層流を引き起こすことができる。が、2月の半ばを過ぎた頃になると、表層の水温は日毎に上昇し始める。1m²の水面に、1日で流入する600Kcalもの熱で、池や湖沼の表層の水温が上昇して、低温の重い水は水底に閉じ込められてしまう。この現象、つまり温度成層による閉じ込めは、8月半ば頃まで続いて水底の酸欠を招き、水底の腐敗の元凶になっている。
そのため、温度成層を解消する試みは、これまでいろいろなされて来た。広大な水面に流入する大熱量に対抗して、低温の水を水底から引上げたり、高温の水を水底に押し込んだりしては見たが、上げた水は比重差ですぐに沈降し、押し込んだ水もすぐに上昇して、水の及ぶ範囲は極狭い水域に限られる。大自然のパワーに負けて何をしてもだめで、温度成層の解消は無理、というのがこれまでの結果であった。 この無理を可能にしたのが、バイオファンの温度成層解消理論である。水底に流入する膨大な熱を、水面方向に広がる大水量の流れで緩和しながら、水底に向かって徐々に水温を一様にしていく、自然に逆らわない理論に基づいているので、温度成層の解消はもちろんのこと、温度成層の深度の調整も自由自在である。

《底泥への酸素供給可能な面積》

◎8月中旬から翌年の2月中旬までの期間

  • ・25W型 7,000[m²]
  • ・60W型 25,000[m²]
  • ・90W型 53,000[m²]
  • ・400W型 600,000[m²]
◎2月の中旬頃から8月の中旬までの期間 x104[m²]
水深 2m 3m 4m 5m
25W型 0.7 0.7 0.7 0.4
60W型 2.5 2.5 1.2 0.7
90W型 5.3 4.3 2.0 1.1
400W型 54 19 9.1 5.0

[注記]
2月中旬から8月中旬までの期間の活性化面積は、温度成層を解消するのに7日かかるとして算出した数値である。これがもし、15日としても、温度成層が解消できるのであれば、活性化面積はもっと広く算出されることになる。
7日とした場合については、温度成層が解消されることは実証済みであるが、15日とした場合については今後の宿題である。

(9)雨水と底層水の完全混合による放流で、雨水の有効利用

池・湖沼浄化方程式 参照 】

年間降水量の全国平均は1600mmで、これに池・湖沼・入り海の面積を掛けた容積に相当する、大雨量が年々水面に供給されていることになる。ところが、温度成層や、塩分の濃度差による底層水の閉じ込めが原因で、水面に降る雨も流入する雨水も、底層水を置き去りにして流出している。水質の改善に活かされていない。これは無視できない。底層水と雨水を混ぜて、汚れた底層水を、雨水と一緒に流出させることで、より高度な浄水効果が得られるようになるのは確実である。
バイオファンで、水温や塩分による比重差を無くして、低層水の塩分や汚れを雨水と一緒に混ぜて排除する物理的作用と、底泥に酸素を供給して得られる生物学的浄化作用で、年々着実に改普されていく水質は、"池・湖沼浄化方程式"で算出することができる。
バイオファンの優れた機能と特長は、この浄化方程式に凝縮されているのである。