耕水原理

耕水原理の特性と効果

(8)バイオマスで蛋白が生産できるようになる

 蛋白の生産に活かすことのできる、5400万トンものバイオマスが、未利用のまま、年々廃棄されているといわれている。このバイオマス、つまり有機資源を肥料に変えて農作物を生産する農業よりも、捨てるバイオマスに、MgやCaやSiなどのミネラル源を加えて、プランク卜ンを生産し、池・湖沼・入り海に散布して、魚介類を生産する漁業の方が、バイオマスの有効利用にはより適しているといえる。
 土を耕す程のエネルギーは要らない。水を耕すわずかなエネルギーで十分である。省エネで薬剤にも高価な餌にも頼らない。水を汚すことも無い。風と太陽と活きた水底の働きで水を浄化しながら魚介類を育て、漁業の復興を図る食物連鎖養殖は、危ぶまれている食料危機から人類を護り、 21世紀の明るい未来を拓く未来技術である。